2020年12月の絵本

【ありがとうアーモ!

 

「ながいながいよる」文:マリオン・デーン・バウアー  絵:テッド・ルウィン  訳:千葉 茂樹

・作者はナイジェリア出身。母国語のイボ語でアーモは「女王」。オーゲ・モーラはおばあちゃんのことをアーモと呼んでいた。アーモは美味しいシチューを作った時に次々に訪ねてきた人達に分け与えた。お鍋が空っぽになった時・・・オーラはみんなから何を受け取ったのでしょうか?

 

 ・著:オーゲ・モーラ・訳:美原泉

・出版社/鈴木出版/2020年8月発行

 

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・2020年は、コロナ禍の中で人々は苦難を強いられました。しかし、日常の中に本当の幸せがあったということにも気づかせてもらえた一年でした。今は人と人が会うこともままならず、分け合うということにも気を使っていますが、アーモのように当たり前のように美味しいものを皆んなと分け合って一緒に食べられる日が来ることを願っています。

 

【十二支のはじまり

おもちのかみさま 札幌在住の絵本作家:かとうまふみ

 ・神様が元旦の朝に、御殿に来た順に年の王さまにすると動物たちに言いました。十二支の動物とその順番がどのようにして決まったのか知りたいと思いませんか?赤坂三好さんの個性的で躍動感あふれる動物たちが印象的です。

 

 ・作:谷 真介・絵:赤坂 三好

・出版社 /佼成出版社/ 1990年

 

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・昔からなぜ?犬年ってないのかな?なぜ?ねずみ年が一番先なのかな?と不思議に思っていました。この絵本はそんな謎も解ける楽しい絵本です。赤坂三好さんの絵は動物たちの特徴をよく捉えていて、迫力と愛嬌があります。最近は甘めの絵が多いように感じますが、日本の文化や生活に根差しているお話は、格調の高い絵の方が説得力がありますね。オンライン絵本でもこの絵本を読みましたが、子どもも大人も食い入るように画面をみつめていました。

おかあさんとお子さんの12月の絵本

【くまのこのとしこし】

【10ぱんだ】写真:岩合光昭 分:岩合日出子

・12月が終わりに近づくと、お母さんから「もうすぐ来年が来るよ」と教えてもらったくまのこは、「来年って?どんなものかな?誰かが来るのかな?」とても気になります。お父さんやお母さんは大掃除をしたりおせち料理を作ったり大忙しです。さてさて、大晦日の晩、来年はくるのかな?どんな風に来るのでしょうか?

 

・作・絵:高橋 和枝

 出版社/講談社 発行日:2010年11月発行

 


*めめさんの心のつぶやき*

・私の大好きな絵本です。お正月を間近に控え、大人が準備を始める中、子どもながらにソワソワわくわくしながらお正月を迎える準備をする姿が何とも愛らしい。「お正月」ってだれ?どこから来るの?という子どもらしい問いに思わずクスッとしてしまいます。お子さんと新しい年を迎えるこの年の瀬にゆっくり読んであげてほしいなぁ。

【ちいさなあなたがねむる夜】

【ペンギンがとぶ】ひだのかな代

 ・北国の静かな夜、子守歌のように神秘的な美しさを見せてくれる大自然。このうえない美しさが幻想的に叙情的にみずみずしく描かれています。そして温かな母親の眼差しの中でぐっすり眠る子ども・・・。

 

ニューヨークタイムズ最優秀賞作品とカナダ総督文学賞受賞作品のダブル受賞!

 

 ・文:ジーン・E・ペンジウォル

・絵:オザベル・アルスノー・訳:河野万里子

    出版社/西村書店 /2017年2月


*めめさんの心のつぶやき*

・北国の冬の夜は、雪が世界中の音を全部飲み込んでしまったかのように静寂に包まれます。私は真冬の真夜中に時々窓を開けて目を凝らし、耳を澄まします。し~んと静まり返った月明かりに照らされた銀世界は、おとぎの国のように輝いて見えます。まさにこの絵本に描かれている大自然の神秘さを感じる瞬間でもあります。そしてどんなに大雪が降ろうと北国の家の中はいつもぽかぽかです。温かい布団の中から幼い我が子の寝息が聞こえてくると何とも幸せな気持ちになり私も安心して眠たくなったことを思い出します。

みんなのおすすめコーナー

【すうすうすう】

【おかあさんはね】文: エイミー・クラウス・ローゼンタール 絵: トム・リヒテンヘルド 訳: 高橋久美子

 ・2018年3月から「みんなのおすすめコーナー」を作りました!このコーナーでは、全国で約1000人の絵本セラピストさんの中から、私が毎月1名の絵本セラピストの仲間に1冊のお勧めの絵本を紹介してもらっています(#^.^#)

 

33回目のゲストは、絵本セラピスト®うきょうさん(うすだきょうこさん)大阪11期です。

 

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【すうすうすう】

森のおくの大きな木の下にいる、なんでもやのかばのところに、「すぅすぅする」と言い続けるぞうの子がやってきます。かばはなんでも売りますが、ぞうの子のすぅすぅは止まりません。ぞうの子が満足するものをかばは売ってやれるのでしょうか?

 

佐野洋子 作 広瀬弦 絵 リブロポート

 

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 < うきょうさんから・・・>

 佐野洋子&広瀬弦の親子作品であることで学生の頃、購入した絵本です。出産して、書店にいく時間もない私は、学生の頃に購入した絵本を子どもに読みました。娘はこの絵本が大好きでした。娘が思春期に入った頃、娘が「すぅすぅする」といった時、その気持ちがわかると思えたのはこの絵本のおかげです。

 

 

 

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◆うきょうさん(うすだきょうこさん)の紹介

 ・絵本セラピスト協会認定ー絵本セラピスト®大阪11期

 

幼稚園教諭1種、子育て支援員、絵本セラピスト協会認定絵本セラピスト®、児童文芸家協会研究会員 児童文芸誌「飛ぶ教室」(光村図書)佳作入選など

 

静岡県浜松市出身。 京都女子大学児童学科にて児童文学を学ぶ。 本に関わる仕事がしたい、と印刷会社に入社。 印刷編集課に配属。 仕事をしながら、童話創作を継続。 童話コンクールなどで佳作入選、選考通過はするものの、一人で書き続けることに限界を感じ、児童文芸家協会研究会員となる。 その頃、児童書の読者・購入者は専門家ではない『おとな』であることに気づく。 童話や絵本の勉強をしてきた人ではない、一般の人たちの感想を聞きたい、絵本や童話を楽しむ仲間がほしい、と2013年絵本セラピスト協会の門を叩き、同年認定絵本セラピスト®となる。 現在は、小学校の支援員を経て、子育て支援施設の支援員として勤務中。 0才児〜おとなまで幅広い年齢に向け、絵本を読む。

 

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*めめさんの心のつぶやき*

・今月の全国の絵本セラピストさんは、西宮市在住の、うきょうさんです。うきょうさんには、昨年コロナ禍の中でzoomでご縁を頂きました。いつもFacebookでぴかっと光るコメントを投げかけているので、憧れの存在でした。。絵本に限らず児童文学も深く学んでいらっしゃる方なので、選書の視点がとても気なります。現在は子育て支援者としてお母さんや子ども達に寄り添う存在としてご活躍です。まだリアルにお会いしていないのですがきっと近い将来お会いできると信じています。「すうすうすう」の絵本は私も知らなかった絵本です。手に取ってみたい絵本がまた1冊増えました。

 

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